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海外だより

藤田にこ『食ッキング・食っきんぐ』

心に咲くラ・パレット・グルマンド


 12月の年末パーティー、クリスマス、そして1月の新年パーティー。家族は勿論のこと、会社の仲間、友人などと集って楽しく過ごす機会が年末年始にぐんと増えるのは、ここカナダも同じこと。しかもモントリオールは4月まで続く長い冬に突入しましたから、どこかに出かけるよりも、手間や足労のかからない、家やオフィスで行うパーティーが断然主流です。
 さて、そんなパーティーシーズンに大活躍してくれそうな、新しいコンセプトのお店が11月に誕生していますので、御紹介することといたしましょう。







 お店の名前はLa Palette Gourmande(ラ・パレット・グルマンド)。食道楽のパレットという名前からイメージできるように、美食家、食いしん坊を満足げにうならせる美味しいものが、パレット上の絵の具のごとく、店内隅々にいたるまで、色鮮やかに取り揃えられています。

 お店のエグゼクティブ・シェフは、Alain Pignard(アラン・ピニャール)氏。フランスの美食の町リヨン出身のピニャール氏は、パリ・ロンドン・ローマの有名ホテルで活躍後、1999年から、モントリオールの5つ星ホテル、フェアマウント・エリザベス女王ホテルのエグゼクティブ・シェフとして90人のシェフを監督しながら、ホテルの3つのレストランと33の宴会場を切り盛りしました。この著名なピニャール氏が、企業家のLiliana de Kerorguen(リリアナ・ドゥ・ケロルゲン)女史と共同経営者となり、満を持して開店したのが、このLa Palette Gourmandeなのです。

 このお店は以下の3つの趣向で楽しむことができます。







1.Pret-a-deguster: 後は味わうだけ、という段階までに完成された美味しいメニューが並びます。メインディッシュになるもの、アペリティフやデザートになるもの、ランチボックスのような詰め合わせ、どれでも1品から選べる手軽さ。興味のわく品をあれこれ気軽に選び、家族、友人、同僚と分け合いながら色々な味を満喫するのも一興です。特に御勧めは、ベジタリアンでもリッチな味わいが楽しめるほうれん草、きのこ、アスパラガスのリゾット風ガレットや、バジルとの相性が抜群のゆずレモンタルト。







2.Pret-a-celebrer: ピニャール・シェフの、特に洗練されたお料理が楽しめるお皿の数々。特別なパーティーや大事なお客様のために選びたいコースです。こちらは食べる直前に温めるものもあり、盛りつけのデコレーションに凝れば、高級ホテルレストラン並みのおもてなしを実現することができます。フォワグラのテリーヌや切り身、子羊や牛フィレ、ホタテ貝などメインディッシュの選択肢が多くて困ってしまうほど。オマール海老のハーブ風味をパイ生地に包んだものや、生野菜のタルタルを大根の薄切りに包んだものなど、目にも鮮やか、そして勿論口にも大満足です。







3.Pret-a-cuisiner:この3番目はモントリオールでも新しいコンセプト。ピニャール・シェフのレシピを、シェフが準備した材料を使って、買った「私」が調理の仕上げをするのです。丁寧に書かれたレシピをもとに、材料をひたすら足しては煮込みを繰り返していくと、最後は、シェフがこの場で作ってくれたかのような、素晴らしいお皿ができあがるのです。私が挑戦したのは、「ブロムの鴨胸肉クランベリーとオレンジとメープルシロップソース、生姜風味」。下ごしらえは全てできた状態で届くので、仕上げの簡単なこと。なのにできあがりの完璧なことといったら。味見をした友人たちは皆大感激でした。







 このブティックが私のお気に入りになったもう一つの大きな理由は、そのチームワーク、プロフェッショナリズムと温かさ。エグゼクティブ・シェフのピニャール氏を中心軸に、共同経営者として手腕を発揮する、笑顔の美しいドゥ・ケロルゲン女史。デザート部門のシェフとして黙々と励むクリスチャン・カンポス氏。120%の包容力で客を歓待する、ブティック・サービスの責任者、ドゥ・カステルバジャック氏。誰もが細心の注意と徹底的なプロフェッショナリズムをもって、客人のホームパーティーの成功を導きます。

 パレットに咲く美食の花。食卓を彩るパレットの真心。長い冬の過ごし方の秘訣の一つとして、La Palette Gourmandeをお勧めしていきたいと思います。皆様もどうぞ、美食心が温まる年末年始となりますように・・・

 http://www.lapalettegourmande.com