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海外だより

藤田にこ『食ッキング・食っきんぐ』

TOKIとの出会いにときめいて


海外に住んで22年になりますが、日本に住んでいた頃よりずっと強く、日本と言う祖国を意識して暮らしています。国際政治の舞台での日本の動向は気になるし、スポーツの世界大会では日本選手を応援し、日本映画の上映会にはなるべく行くようにしています。食に言及すれば、相変わらず米よりパンが好きな私も、おせち料理作りには毎年挑戦し、きのこのお店ではシャンピニオン・ド・パリよりもしめじやエノキ茸を探し、抹茶風味のデザートに目がなく、美味しい日本酒はとっておきの日に飲むと決めて自分への御褒美としています。

そんな私をときめかせるお知らせが届きました。日本の誇る食品関連企業サントリーの新しいウイスキーが、カナダに上陸すると言うのです!しかもこのウィスキー、日本では未発売!
北米のサントリー・ウィスキー大使、Gardner Dunn(ガードナー・ダン)さんがニューヨークからやってきてご説明・ご紹介くださるというので、勇んでご招待をお受けしました。




会場は、光が燦々と降り注ぐ都会のオアシスレストラン、JATOBA(ジャトバ)。煉瓦の壁に白い柱と木目調の家具、そして明るいテラスが美しいレストラン。シェフ、Olivier Vignault(オリヴィエ・ヴィニョー)氏の日本にインスパイアされた海鮮料理が人気です。 http://www.jatobamontreal.com/







サントリーウィスキーの歴史は1923年にまで遡ります。創業者である鳥井信治郎氏が、日本初となるウィスキー蒸留所の建設に着手しました。山崎蒸留所です。日本の自然とそこに生きる日本人との間にある調和を、ウィスキーという形で表現したいというのが、鳥井氏の願いでした。日本人のデリケートな舌に合い食事の名脇役となるような、繊細で洗練され、かつ複合的な味わいのあるウィスキーの誕生を目指したのです。

http://www.suntory.co.jp/whisky/

新発売のウィスキーを試飲する前に、まずは既存のウィスキーの飲み比べから。ガードナーさんが持ってきてくださった瓶には、「サントリーセミナー用山崎モルト原酒」等の文字が日本語でラベル貼りしてあり、嬉しくなります。




まずは白州のシングルモルト。南アルプスの天然水を元に、自然豊かな森の中で作られた白州。明るい黄金色に輝く白州をくゆらせると香る瑞々しさは、森林浴中に体に入り込んでくる清新な空気そのもの。葉の朝露のフレッシュな香りには、レモンというよりすだちを思い出します。味はあくまで爽やか。酸味はわずかですっきりと。




続いてグレーン原酒、知多。グレーンウイスキーとは、とうもろこし等の穀類を主原料とし、連続式蒸留器で蒸留したもの。このグレーン原酒のみを3種類、様々な樽で熟成して完成した知多は、シャンパンゴールド色。西洋なしの香りの向こうにちらりとドライフルーツの香りも。味はビター寄り。酸味もほどよくあります。生クリームのようなこってりした甘みも最後に残ります。




3つ目は山崎。既に世界の35カ国以上で愛飲されている、サントリーを代表するウィスキー。山崎の名水を元に、様々な種類の原酒を配合して作られています。フルーツ系の優しくふんわりとした香り。口中に含んでもあくまでゆるやか、けれど深い味わいが喉の奥へと下りて行きます。




そしていよいよ、新製品。季と書いて「TOKI」-トキ-と読みます。白州12年をベースに、知多と山崎をブレンドしています。チーフブレンダー、福與伸二氏によるブレンド。オークの香り。メープルの甘さとフレッシュなハーブも香ります。味はドライ、香ばしく良好なバランス。ハイボールにしても美味しく、爽やかな味わいが嬉しい一品です。


実はこちらTOKIは、北米限定発売。アメリカで発売されてまもなく、ここカナダでも発売が開始されました。好調な売れ行きだそうで、特にアメリカでは第一回目の販売はほぼ売り切れたそうな。




食事に合うウィスキー作りを目指したというサントリーの理念を確認すべく、Jatobaの料理を合わせます。お刺身、餃子、点心等、日本やアジアにルーツを持った料理にとても上手に寄り添います。繊細な魚の味を邪魔せず、一方で濃厚な餃子のたれにも負けることなく、TOKIは、あらゆるお料理に自由自在に対応する万能選手と言えるでしょう。







TOKIが発売されてから間もなくして、こちらの日本料理レストランでも、ちらほら見かけるようになりました。ボトルを見かけてなんとなく嬉しくなるのは、祖国を思うからか、Jatobaでの美味しいひと時を思い出すからなのか。お食事時間をさらに美味しくするため、或いはゆったりした時間を自分に届けるため、こうした製品を常備しておくのも良いですね。TOKIとはよく言ったもの。移ろう時のはざまで、時には自分だけの時間ーTOKIーを抱きしめてまいりましょう。
次回一時帰国の御土産にもいいかも・・・